「再生菓子の会」へ
再生菓子とは、お店でその日残ってしまったお菓子やパンを
翌日も美味しくいただけるよう工夫を加えてアレンジして生まれたもの。
But、今はその美味しさに固定のファンも多く
「わざわざそのためにベースを仕込んで・・・」というお店がほとんどらしいです。
昨日は、「幸せのケーキ共和国」の平岩理緒さん主催、
料理ジャーナリスト・ヨーロッパ郷土料理・菓子研究家の
並木麻輝子先生との共同企画である
「再生菓子の会」に参加させていただいてきました。
実は再生菓子なるもの、私は好んで買ったりした事がなかったので
その美味しさの発見も大収穫でした。
テーマとなるお菓子の種類は、
ポロネーズ
サヴァラン or ババ・オ・ラム
クロワッサン・オ・ザマンド
パタータ系の4種類。
何れも都内のトップパティシエ(以下のお店)のケーキでした。
・オーボンヴュータン(東急大井町線・尾山台)
・パリ・セヴェイユ(東急東横線・自由が丘)
・フジウ(京王線・高幡不動)
・ノリエット(京王線・下高井戸)
・メゾン・ド・プティフール(都営浅草線・西馬込)
・デフェール(東急田園都市線・たまプラーザ)
・アン・プチ・パケ(東急田園都市線・江田)
・エーグルドゥース(JR山手線・目白)
・トシ・ヨロイズカ(JR山手線・恵比寿)
・ヴィロン(JR山手線・渋谷)
・ブノワトン(小田急線・伊勢原)
・ソル・レヴァンテ(表参道)
4種-23個のケーキを全て食べきるのは、苦しかったですね~
私は翌朝まで掛かりました。
つまりさっきまで持ち帰ったクロワッサン・オ・ザマンドの発酵バターの甘い香りの中にいたって事。
いつもは市場調査なんて名目で(実は都内のケーキ屋めぐりが好き)
Suicaとパスネットを持ち一人でふらふらとトップパティシエのお店に出掛けますが
今回はSweets好きの方たちがご一緒でしたので皆様のご意見を聞けたり
何より一人じゃないてのが楽しかったですね~
並木先生のレクチャーは楽しいんですよね。
気取らない話し方とそのお菓子の歴史とご自身のエピソード付き。
「ババ」や「サバラン」の歴史のお話に昨年訪れたParis最古の菓子店ストーレーが脳裏によみがえりました。
コレがそのストーレー パリ2区モントルグイユ通り
51 rue Montorgueil 75002 Tel 01 42 33 38 20
このお店はお菓子に関する歴史的なエピソードありの
お菓子好きにとってはときめき・あこがれのお店。
では、はじめてご覧になる方へ
並木先生のお話&吉田菊次郎先生の洋菓子の世界史から掻い摘んで私流に
時代は近代、「ババ」と言うお菓子を考案したのは、(※1)ポーランド王スタニスラス・レクチンスキー付きのシェフ・シュヴリオという説が認められている。
古典菓子クグロフの新しい食べ方として王付きシェフの作った、ラム酒を上からかけてフランベしたものをスタニラス王は大変気に入り、「千夜一夜物語」の愛読者であった王はこの大好きになったお菓子にその物語の主人公アリ・ババの名前を付けた。
そして5年後ムッシューストレーはモントルグイユ通りに店を出した。
このお店の開店以来のスペシャリテは「ババ」と「ピュイ・ダムール」と私のフランス語訳が間違っていなければお店の横に立つこの看板に書いてある。
それで、これがストーレーの「ババ・オ・ラム」
形はワインのビンに蓋をするコルクの栓ブーション(Bonchon)
ついでにおまけ・・・Prisのパティスリーはお惣菜も充実しているのよ!
この画像はストーレーの店内。
キッシュ・テリーヌ・パテ・サラダどれも大きくて美味しそうなのだ~
では、話を元に戻すとして・・・
「再生菓子」平岩さんもおっしゃっていましたけど、
どのパティスリーでもスポンジの端っこや余りの生地などロスが出るのは当たり前。
無駄なく美味しくの工夫なんですよね。
フルーツいっぱいの華やかケーキも良いけれど、今後は「再生菓子」にも目が行っちゃいますね。
こーんなのを見つけたら買ってみましょう!
ババやサヴァランももう一度食べたい!と思わせてくれるケーキばかりでした。
Parisリッツのディディエシェフから教えていただいたクグロフ生地のレシピを出して作ってみようかしら・・・・・
(※1)スタニスラス・レクチンスキー(スタニスワス1世)1677~1766
ポーランド王に選ばれるがポーランド継承戦争に破れ1736年退位。
ロレーヌとバールの公爵領を得る。
娘のマリー・レクチンスキーはルイ15世妃。
平岩理緒さんの「幸せのケー共和国」