パリのお菓子屋さんストーレー
パイ生地の器にベリーとジャム、クレームレジュールをたっぷり詰めて表面を砂糖で焦がしたお菓子。
サクサクのパイに酸味のベリーそしてカスタードクリームの組み合わせに目がハートにならない人はいない!
私の味の記憶はフランスParisストーレーのスペシャリテにまで及ぶ。
このお店のお菓子は遠くフランス宮廷文化を想像させる。
パイ生地は焼き上げるとバターと小麦粉が層になって浮き上がる。
中央をくりぬいた形の器を作り、その昔はお菓子ではなくホワイトソースにからめたチキンやきのこが入ったお料理ヴォローヴァン。これをスタニラス・レクチンスキー公は娘のマリー・レクチンスキーに伝えている。
実はここに貴婦人達の激しい確執、葛藤、火花を散らす女の戦いがあるのだ!
ルイ15世といえば、生まれながらに美男子最愛王とも呼ばれ多くの愛妾がいた事はご存知の事と思うが、その中でもっとも名高いポンパドュール夫人はその美貌と聡明さを兼ね備え特に王の寵愛を受けていたといわれる。
「〇〇・ア・ラ・ポンパドュール」料理にも菓子にもポンパドュール風なんて名前を冠したものに出会うと王の気を引き止めるべく数多くの料理を手がけた様子を想像する。
もちろんどちらもお抱え料理人が作るのであろうが、その後そんな背景を知った菓子職人がパイケースの中にフルーツやクリームを詰めたお菓子を「ピュイ・ダムール」と名付けたのはマリー・レクチンスキーの王への純愛を表現したものなのだろうか。秘めた思いかあふれる愛か・・・
いずれにしてもいつの時代も厳しい競争社会の中から様々なものが生まれ良いものが残っていく。
ストーレーは定番を大事にするパティスリーなのだ!
1725年、ルイ15世がポーランド王(スタニラス・レクチンスキー公)の娘
マリー・レクチンスキーと結婚する。
この頃宮廷に使えていた菓子職人ストーレーが開いたのがこのお店。
と書いてあるお店の左に立つ看板
こちらがストーレー
スペシャリテのババ・オ・ラム
お惣菜も充実
ストーレー
51,Rue Montorgueil 75002
01 42 33 38 20